サイトカインで脳梗塞治療

◆サイトカインの投与で脳梗塞が治る

まず最初にサイトカインってなに?って話です。サイトカインとはタンパク質のことを言います。免疫細胞から分泌されるタンパク質の総称です。

 

サイトカインを使用してガンを治療するというサイトカイン療法というものがあるのは知っていたのですが、脳梗塞の治療にも使えるということは知りませんでした。

 

このサイトカインを利用して、脳梗塞などですでに死滅した脳細胞を復活させるというのがサイトカイン療法です。

 

ただ、今のところマウスの実験によって効果が確認されたという実験レベルの話です。とは言っても、サイトカインが細胞の分化や増殖に関係のある細胞であることはわかっているので、脳梗塞によって死滅した脳細胞の増殖に貢献するというのもわかる気がします。

 

もしサイトカインによる脳梗塞治療が認められるとしたら、今後の脳梗塞治療がさらに進むことは間違いないと思います。

ですがひとつ気になる点が。脳というのはとてもデリケートな細胞です。その細胞を外部から投与するサイトカインで増殖させて体に不都合は出てこないのか?という点です。

脳は前頭葉や視床下部など、様々な機能を持った部位に分化しています。そこにサイトカインというタンパク質を投与すると、正常な細胞が増殖して壊死した部分が補われるということですが、その増殖した細胞が果たして正しく機能するのでしょうか。

 

マウスを使った実験で成功したからといって、複雑な脳を持つ人間にそれがそのまま応用出来るかどうかは別です。

サイトカインを投入されたマウスの行動の同じ=脳腫瘍発症前と同じというわけではありません。マウスは喋りませんから、体にどのような変化があるのか、ちょっとした違和感について伝えてくることはありません。

 

細胞が増殖したがそれが機能しなかった、あるいは神経伝達ができなくてさらに脳の身体統制機能に悪影響が出たでは意味がありません。

 

ただ、リハビリなどによって脳の損傷部分が回復するという事例はあります。これは人間が本来持っている細胞増殖という機能が働いたからです。もしこの自然な細胞増殖がサイトカインによるものでしたら、サイトカインの大量投与で脳梗塞の細胞増殖が加速するのもうなずけます。

 

サイトカインの脳梗塞治療は大きな一歩であることは間違いないと思いますが、脳の治療という分野ですからもう少しデータの蓄積が必要だと思います。


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