院外処方と院内処方のメリット・デメリット

院外処方と院内処方のメリット・デメリット
「院外処方だと薬にかかる費用が3~4倍になる」ということをテレビでやっていました。保険適用の3割負担でもそれなりに払える額ですが、院内処方だと更に安くなるというのは実感は私もありました。

 

私たちは病院や薬局で薬をもらうときにお金を払います。保険適用なら3割負担ですが、残りの700円は国が払います。しかし国が払うお金は税金です。つまり我々が払っていることに違いはありません。

 

ではどうして院内処方の方がお金が安いのに院外処方にしたのか。これには国側が言うおかしな言い分がありました。

 

■院外処方のメリットと院内処方のデメリット
国側が言うには、院外処方のメリットは薬の処方にかかる時間を短縮できるというようなこともありますが、一番のメリットは医師による薬の過剰投与を避ける事ができる、というものです。

 

院外処方のメリットはそのまま院内処方のデメリットになります。つまり一つの病院からだけで処方されると、薬が過剰に投与される危険性があるというものです。

 

院外処方で薬剤師がそれらをチェックして、薬の処方に疑義があれば医師に確認するチェック機能も備えているというのです。

 

しかしこのチェック方法は機能していません。なぜなら薬を処方することで調剤薬局はお金になるから。事実、調剤薬局の社長が薬剤師に「医者の処方に口をはさむな」という指示をしていることも多くあります。

 

■院外処方のデメリットと院内処方のメリット
院外処方の一番大きなデメリットは薬にかかる費用が3倍近くかかることです。

院内処方 院外処方
処方箋料 420円 処方せん料 680円
調剤基本料 80円 調剤基本料 400円
    基準調剤加算2 300円
調剤料 60円 調剤料 100円(※)
    薬剤服用歴
管理指導料
410円
合計 560円 合計 1890円
3割負担 168円 3割負担 567円
国庫負担 392円 国庫負担 1323円

※院外処方の場合だと、処方される薬の種類×100円が調剤料になります。
4種類の薬だと100×4=400円です。院内処方の場合は何種類でも60円です。

 

処方せん料、調剤基本料、調剤料もすべて院内処方の方が安いです。院外処方だとこれに加えて基本調剤加算料2と薬剤服用歴管理指導料もかかります。

 

基本調剤加算料2というのは院内処方にはありません。院外処方だけのものですが、これにかかる費用は300円。

 

薬剤服用歴管理指導料というのは院外処方の時に薬の種類について書かれた紙をもらいます。あれが薬剤服用歴管理指導料として加算されるのですが、その費用はなんと410円。

 

毎回同じ薬をもらっても必ず付いてくるあの紙に毎回410円払わないといけません。「同じ紙を持ってます」と実物を見せても「義務ですから」と同封されて410円払います。

 

院外処方と院内処方は同じ処方なのにこれだけ負担額が変わります。これじゃ調剤薬局が町の至る所にあるのもうなずけます。

 

■院外処方と院内処方のまとめ
国は「医療費がかさむので国民に負担をお願いしたい」等と言いますが、院外処方の費用がこれだけ大きいのでしたら負担が増えて当たり前だと思いませんか?

 

院内処方と院外処方の費用を見てみると、貴族と平民ほどの格差です。

 

なお誤解している方も多いので申し上げますが、薬そのものにかかるお金で利益というのはほとんど出ません。

 

「あの病院は儲けるために薬を過剰に出している」というのは、(そういう病院もありますが)それほど現実的な儲け方ではありません。

 

これは病院の過剰処方による患者の薬漬けを無くすために院内処方の利益を少なくしているとも言えます。しかし、だからと言って院外処方にしただけで3倍以上も費用がかかるというのはおかしいです。

 

院外処方によるメリットはハッキリ言ってほとんどといっていいほど機能していません。もし薬の過剰処方を本当に憂うのであれば、別の方法を模索すべきです。

 

調剤薬局が悪いわけではありません。このような穴のある制度を堂々と踏襲していることが悪いのです。国民の負担を軽くするのが政治。一部の利権のために動くのが政治ではありません。

 

もしこれがアメリカのように全額自己負担だったとしたら、院外処方の費用負担の大きさに日本国民は「ふざけるな!」となるはず。

 

そうならないのは支払われる額の7割が国庫負担だから。自分の懐以外の出費だからそれほど実感がないのです。でもこれは健康保険料などの税金から賄われているので、我々が払っているのとまったく同じです。

 

その点は理解しておいてください。国を変えることができるのは我々国民です。


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