扁桃体とストレスホルモン

扁桃体とストレスホルモン
扁桃体とは脳の奥深く、中枢にあるもっとも原始的な活動を司る部分です。扁桃体が活動すると恐怖や不安や悲しみの感情を生み出します。

 

■扁桃体の役割
研究ではうつ病患者の方は扁桃体の活動が強くなることがわかっています。そもそも恐怖や不安などの感情は生物が生きていく上で重要なこと。

 

天敵から身を守るために扁桃体が活動するとストレスホルモンが分泌されます。このストレスホルモンは全身にいきわたり筋肉や神経が活性化し普段以上の力が出るため危険から逃げることができます。

 

■ストレスホルモンの分泌が続くと・・・
人間もこの能力が備わっており、危険が迫ると体に緊張が走ります。筋肉に力が入り神経が研ぎ澄まされ危険から逃げる、あるいは危険に立ち向かうことができます。

 

この状態を「闘争か逃走」と表現します。扁桃体が活動することでストレスホルモンが分泌され、その結果「闘争か逃走」をすばやく行える状態が整うというわけです。

 

しかしこの状態が続きストレスホルモンが分泌され続けると、脳の神経細胞がダメージを受けます。その状態が続くと うつ病や不安障害などの精神疾患を引き起こします。

 

ストレスホルモンは肉体の活動を活発化させる働きがありますが、その作用が脳の中で継続すると脳神経細胞の栄養が減少し脳細胞が縮んでしまいます。

 

うつ病の患者の方の脳が萎縮するのはこのためです。萎縮が続くと行動の意欲が低下します。これがうつ病のメカニズムだと言われています。

 

■扁桃体の暴走とストレスホルモン
自分が「嫌だ」と感じる状態が続くと扁桃体が反応し続けます。それは現在進行形だけではなく、過去の記憶も原因となりえます

 

例えば昔に受けた辛い体験や恐怖の体験は脳に記憶として残ります。その記憶を何度も思い出すとそのたびに扁桃体が活動します。

 

基本的には記憶は薄らいでいくものですが、何度も繰り返し思い出す、あるいはその状況下に置かれることでストレスホルモンが出るのです。

 

これは他人の話や画像や映像などからも影響を受けることがあります。扁桃体が何度も活動することで活発化し暴走する。そしてストレスホルモンが多く分泌されうつ病などの精神疾患になってしまうのです。

 

■扁桃体と人間社会の変化
テレビでは「はるか昔の生活」が扁桃体を活動させない=うつ病を発生させない生活だったと紹介していました。その生活の基本的な概念が『平等』です。

 

実験ではお金をわけあって平等にするという実験をしたところ、扁桃体の活動はほとんどありませんでした。これは損をしたり得をしたりという場面では扁桃体が強く活動していたのです。

 

狩猟生活では人々は平等でしたが、文明社会が発展すると持つ者の持たない者に分けられることになり、結果扁桃体が活動するようになり うつ病などの精神疾患が増加するようになったのです。

 

妬み、嫉み、命令、支配、これらは社会的な立場の違いで容易に発生するものです。

 

これに加えて自分の自由にならない時間の増加や情報から得られる不安などが加わり、扁桃体がたえず活動することでストレスホルモンが分泌され続けるのです。

 

■扁桃体の働きを抑える方法
扁桃体が暴走することでストレスホルモンの分泌が続く。これがうつ病などの原因です。これを改善する方法として着目されているのが生活改善療法と呼ばれるもの。

 

実はこの方法は以前から提唱されている方法ですけどね。

 

運動をすることで脳の細胞が活性化されます。
朝きちんと太陽の光を浴び起きて夜早く寝るという規則正しい生活はストレスホルモンの分泌を正常なものにします。
地域活動に参加して社会的な結びつきを強くする。
バランスの良い食事をする。

 

こういったことが扁桃体の働きを抑えることに結びつき、うつ病などの精神疾患から回復することができるのです。人間本来の暮らしをすることが大事なのです。


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