デザイナーベビーの問題点

デザイナーベビーの問題点
デザイナーベビーとは提供される精子と卵子の遺伝子情報を調べ、希望者が望みの子供を誕生させることを言います。

 

本来人間は遺伝子情報を調べてから子供を作るということはしません。しかし遺伝子情報の識別やその検査方法が確立されるにつれて「自分の抱えている遺伝性の病気を子供に残さない」という、選別が行えるようになりました。

 

日本でもダウン症の赤ちゃんが生まれるかどうかを調べる技術を導入している病院もあります。

 

デザイナーベビーは遺伝子情報を元にして病気になる確率の排除だけでなく、目や肌の色や髪質、顔のつくりや身長、太りやすさなども確率的ではありますが選択することができるのです。

 

■デザイナーベビーを考える上で
デザイナーベビーは生命や倫理に対して問題があるとされています。子供の容姿を親の望む姿にするためにあらかじめ遺伝子を調べて選別をするのですから、生命の誕生を人間が操作するということに間違いはありません。

 

しかし最初から「望む容姿の赤ちゃんを作りたい!」という希望があってデザイナーベビーという考え方が生まれたわけではありません。

 

実はある国で精子バンクに登録した男性に退行性の脳障害が発生する遺伝子があることがわかりました。この方の遺伝子はすでに20名近くの子供に受け継がれており、退行性脳障害の発生する確率は5割になることがわかっています。

 

「このような出来事は受精卵をあらかじめ精密な遺伝子検査をしていれば避けれたことである。」という考え方はある意味正しいです。

 

この「遺伝性の病気など、生きていく上でハンデとなるものを避けるための遺伝子検査」という考え方の延長上にあるのが、遺伝子検査によって容姿等の選択をした結果生まれるデザイナーベビーです。

 

また、確かに倫理的に問題のあるデザイナーベビーですが、であるならばそもそも精子バンクから選択して子供を作るという事自体がすでにデザイナーベビーとも言えるのです。

 

もちろん精子バンクを利用する方には、のっぴきならない事情がある方もいるでしょう。しかし客観的に見れば精子バンクの利用自体がすでにデザイナーベビーの概念に含まれるのではないでしょうか。

 

■デザイナーベビーの問題
生まれてくる子供を好みの容姿に近づけるために精子や卵子の遺伝子を調べます。しかし遺伝子検査にはお金がかかります。

 

となると、富裕層はデザイナーベビーのための様々な遺伝子検査を行うことができるのに、貧困層は子供が病気になる確率を調べる遺伝子検査すらできないという問題が出てきます。

 

デザイナーベビーによって生まれた富裕層の子孫は、貧困層の子孫に比べると容姿端麗で健康的な人生を送れる確率が必然的に高くなるのです。

 

これは倫理だけでなく今後の人類の在り方に影響を与える問題になると言っても過言ではありません。

 

精子や卵子の遺伝子検査によって遺伝性の病気の確率を下げたいという親の願いはわかります。しかし生まれてくる子の人生の幸せを想う親の願望が行き過ぎるとデザイナーベビーの誕生になります。

 

精子バンクが先進国の中で普及しつつある今、デザイナーベビーが人類の未来にどのような問題を与えるのかを考え、世界的なガイドラインを早急に作る必要があると私は思います。


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