GTCC火力発電 メリット・デメリット

GTCC火力発電 メリット・デメリット
GTCCという火力発電を知っている人は多かと思います。テレビでもよく竹田恒泰(たけだつねやす)さんが発言していますので耳にした人もいるのでは?

 

このGTCCの発電効率はかなり高く、原発に依存しなくても国内の火力発電所をすべてGTCCに変えるだけで日本国内の電力は全てまかなえるというのが竹田恒泰さんの意見です。

 

ではGTCCはどのくらい凄いのでしょうか。

 

■GTCCと従来の火力発電の発電効率比較
まずGTCCとはガス タービン コンバインド サイクル発電のそれぞれの頭文字をとって『GTCC発電』といいます。

 

で、気になる効率ですが、なんと従来の火力発電に比べてプラント効率が20%もアップしているのです!

 

・・・・、たった20%と思った方、多いのではないですか?実は私もそう思ってました。それに効率が20%アップしただけで竹田恒泰さんが言っていた「従来の火力発電の二倍の発電効率」になるのか疑問でした。

 

調べてみたところ、プラント効率が20%アップした結果、GTCCのプラント効率は49%になったということ。ここからわかることは従来のプラント効率は29%だったということ。

 

この数字を見て素人の私は「従来の火力発電って29%くらいの効率しかなかったの?」と思ったのですが、もっと調べてみるとどうやら「熱効率」というものが重要なようです。

 

そこまで科学的な知識はなかったのでとりあえず熱効率だけで比較すると、従来は大体40%ほどだったのに対し、GTCCは55%~60%の熱効率になるとのこと。

 

竹田恒泰さんは「二倍の発電効率」と言っていましたが、1.5倍+αくらいがアップしたと考えてもいいのかなと思いました。

 

ただ、1.5倍の効率アップと仮定してもこの発電効率アップはとても重要で、日本にある火力発電所をすべてGTCCに変えると原発依存度が劇的に減る、あるいはなくなるというのは本当のようです。

 

■火力発電と原子力発電の電力割合
日本は電力のほとんどを火力発電と原子力発電でまかなっています。

電力割合(震災前)

ちなみに「石炭火力発電」と「石油など火力発電」はともに火力発電で、「LNG発電」は天然ガスを使った火力発電です。

 

さて、震災前の電力割合は火力発電全体で61%でした。で、震災後は以下のグラフです。

電力割合(震災後)

火力発電の割合は全体で90%にもなります。全体的に火力発電をフル稼働し、「石油などの火力発電」から分かる通り石油などの発電を増やしています。

 

震災後に日本は石油などのエネルギー資源の導入によって輸入高になり赤字となっているのは、図を見ても明らかなように「石油など火力発電」や「LNG(天然ガス)火力発電を増やしたからです。

 

さて、GTCC発電はガスタービンコンバインドサイクル、つまりガスであるLNG(天然ガスなど)の火力発電の効率を飛躍的に高めた火力発電です。

 

GTCCを導入し、単純にLGN発電を1.5倍にして原子力発電をゼロにし、石油による発電を震災前に戻した場合の電力割合の図がこちらです。

電力割合(GTCC導入)

GTCC導入によるLGN発電が全体の70%を占め、石油による発電だけでなく石炭による発電も若干抑えることができました。もちろんLNG(天然ガス)の輸入量はこれまでと同じです。生み出せる電力割合だけが高くなっています。

 

※私自身、GTCC発電というものをすべて正しく理解しているわけではないのでこの図はあくまでも想像になりますし、パーセンテージをただ単に1.5倍にしただけなので実際の電力量を元に計算した場合とでは%の値が変化します。

 

しかし竹田恒泰さんが日本にある火力発電所をすべてGTCC発電に変えたら原発は要らないというのは単純な図形化で見ると本当のようです。

 

ちなみに私はLGN発電をすべてGTCC発電に変えた場合を想定していますが、これが正しい振り分け方法かはわかりません。ですが、単純に計算しただけでも原発は無くせそうです。

 

■GTCCのメリットとデメリット
ではGTCCを導入する上でメリットとデメリットはなんなのでしょうか。

 

『GTCCのメリット』
・大きな災害を引き起こした原発を無くせる
・従来の火力発電に比べてCO2排出量が大幅に削減可能
・メンテナンスが楽で建造費用が原発よりも安い
・これまでと同じエネルギー量で二倍近く電力を作ることができるので効率が非常に良い

 

『GTCCのデメリット』
・天然ガスなどを他国に頼ることになるので日本が自らエネルギーを作ることができない

 

GTCCを導入するのはエネルギー効率やコスト面ではとても重要なことです。メリットはたくさんありますので火力発電をGTCCに変えるのは必要なことです。

 

しかしながら、原発を無くすと電力にかかるエネルギー源のすべてを他国に頼ることになります。日本の周りの海には天然ガスが多くあることがわかっていますが、まだ採算の取れる採掘方法が確立していません。

 

GTCCに変えることで原発は要らないというのは確かにその通りなのですが、自前で電力が作れないというのは他国に対して大きな外交カードを握られているのと同じことです。それがたとえ同盟国であったとしても、有利に外交を進められてしまいます。

 

原発を無くすというのは私も大賛成です。しかし、電力があれば良いという単純なものではなく、生きていく上で必要となる電力の元(資源)を全面的に他国に委ねるというのは今後の日本の発展には大きな懸念になります。

 

■GTCCの導入に加えて平行して考えることは?
今ある原発は旧式なものもあるためそういったものは廃炉にする必要がありますが、技術的にも新しいものに変えられた原発に安全設備を整えておけば旧式の原発に比べて比較的安全に使うことができます。

 

使用している核燃料は使っていようが使っていなかろうか危険であることは変わりありません。だったら技術と安全を組み込んだ最新式の原発を新設するというのもひとつの手ではあります。

 

原発を完全にゼロにできるのは、基本的には日本が自前のエネルギーを作れるようになってからです。もちろんGTCC発電を導入してエネルギー効率を高めておくことは貿易赤字を抑えるために絶対に必要です。

 

何度も言いますが、メルトダウンを起こした原発の怖さを今回の福島の事故で私は知っていますので、原発は無くすべきだと思っています。

 

しかし、原発をゼロにしたとき(つまり自国の力だけで電力発電を行えなくなった時)今後の日本が置かれる他国との力関係を考慮に入れた場合、GTCC発電の導入だけでは問題は解決しないのです。

 

多角的に考えた場合、新しいエネルギー発電の確立や資源の確保は平行して行っていき、旧式の原発の廃炉に加え必要なら安全面を最大限に考慮した最新技術を取り入れた原発の新設も視野に入れることが得策だと私は考えます。

 

でも原発の事故は怖いので、できるだけ早く自前でエネルギーを作れるように資源の確保や新しいエネルギー発電の開発をして原発をゼロにしてほしいというのが私の一番の希望です。


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