ユマニチュードとは?認知症ケアとその技法

ユマニチュードとは?認知症ケアとその技法
ユマニチュードとはフランスで生まれた新しい認知症ケアです。驚くべきほど高い効果がユマニチュードにあると感じました。

 

認知症の予防や改善などの研究は進んでいますが、今現在認知症で入院している方への対処方法などは、おざなりになっている状態です。

 

それを打開すべく、病院では医師や看護師の方がさまざまな研修や取り組みを行っており、ユマニチュードは認知症ケアの技法の一つです。

 

ユマニチュードの重要性

何かのきっかけで入院した患者に認知症の症状があった場合、治療の妨げにならないように行動を制限したり抑圧したりすることがあります。

 

治療のための点滴を外さないように縛り付けたり、薬を塗るために患者を押さえつけたりします。こういった行為が続くと、患者は病気が治ったとしても認知症がかなり進行してしまうということも少なくありません。

 

病気を治すため、また治療の妨げにならないための処置をすることで認知症が進んでしまうのです。治療や患者の安全を優先するための処置ではあるのですが、この行為が認知症の加速を促す可能性を高めているとなると、医師や看護師もつらいものがあります。

 

こういった認知症の方への有効なケア技法がユマニチュードなのです。日本は超高齢化社会に突入しており認知症の方は沢山います。

 

ユマニチュードは今後も増え続ける認知症の方へのアプローチ技法として、日本の医療・介護の現場でかなり重要になってくると思います。

 

ユマニチュードの効果

認知症は中核症状と行動・心理症状にわけられます。

 

《中核症状》
記憶障害や判断力の低下、時間や場所の認知低下や言語理解力の低下など

 

《行動・心理症状》
不眠、意欲低下、徘徊、不安や幻覚、暴言や暴力など

 

ユマニチュードを導入すると、認知症の方から暴言や暴力などがなくなり、笑顔が増えてくるといいます。魔法のケアとも呼ばれている高い効果をもたらすユマニチュード。

 

ではユマニチュードとは一体どういう方法で認知症の方にアプローチをするのでしょうか。

 

《ユマニチュードの基本技法》
ユマニチュードは『見る』『話す』『触れる』『立つ』の4つが基本の要素となっています。この4つを基本として、150のケア技法で構成されています。

 

見る・・・正面から患者を見て話します。上から話すと「支配されている」と感じてしまいます

 

話す・・・黙ってケアをしていると相手は「自分は蚊帳の外だ」と感じてしまいます。穏やかな声で相手が心地よく感じる言葉で話します。実況中継のように話をしながらケアをすると、物事を忘れやすい認知症の方でも安心してケアを受けることができます。

 

触れる・・・ケアをするとき手首を掴むと認知症の方は恐怖を感じます。また本人の"動こうとする意思"を妨げてしまいますので、腕を下から支えて本人の動こうとする意思を活かします。

 

立つ・・・立つように支援することで本人の意欲が出てきます。

 

ユマニチュードは認知症の方本人の意欲を高める効果があるだけでなく、その家族や医師など、ケアに関わっている人すべてが穏やかに元気になる効果が期待できます。

 

赤ちゃんと絆を作るように認知症の方と接する、これがユマニチュードを行う上でとても重要なことです。

 

ユマニチュードはその効果の高さから、フランスだけではなくドイツやカナダでも導入されています。

 

ユマニチュードの必要性

ユマニチュードは認知症の方に対して「あなたは存在している」「一人の人間である」と伝えることを基本としています。これはとても重要な事です。

 

日本は生活の利便性がとても向上している国です。しかし反対にコミュニケーションが少しずつなくなりつつあります。

 

人と人とが尊重して相対しない環境にいると、個人の存在が希薄になり自分の存在が希薄になります。これは高齢者の認知症の方が感じている状況に似ていると感じます。

 

ユマニチュードは日本が置き去りにしつつある、大切な何かを気づかせてくれるような気がします。


スポンサードリンク

サブコンテンツ

ページの先頭へ